サブインシジョン(subincision)とは、ペニスの下の面を縦に切開する身体改造です。切開の深さや長さはさまざまで、亀頭のすぐ下だけでなく、睾丸の近くまで切り開くこともあります。宗教的・文化的な儀式として行われてきた記録が残っている一方、現代では、自己表現やフェティシズムの一環として、一部の身体改造愛好者たちの間で広まっています。
宗教的・文化的な目的で行われるサブインシジョン
サブインシジョンは、オーストラリアの先住民であるアボリジニをはじめ、アフリカや南米、太平洋地域のポリネシア・メラネシア文化圏などでも、儀式の一部として伝統的に行われてきました。
アボリジニのアレンテ族は、十代の男子の通過儀礼としてサブインシジョンが行われてきました。サブインシジョンは精霊のマンガル・クンジャー・クンジャから授かった儀式と信じられます。切開されたペニスは女陰を、切開時の出血は月経を表しているという説もあります。
同じくアボリジニのラルディル族では、サブインシジョンを受けた男子だけが、儀式言語のダミン語を習得しました。しかし、サブインシジョンが行われなくなったことで、ダミン語も消滅したといいます。
宗教的・文化的な目的で行われるサブインシジョンは、男子が肉体的な痛みを乗り越えることで部族内での責任や地位を得る儀式です。痛みや恐怖を示さずに儀式を終えた男子たちは、地域社会に歓迎され、より多くの責任を担う大人の男性として認められます。
また、サブインシジョンは性別役割を再定義したり、豊穣を祈願したりする役割も担いました。たとえば、ペニスの切開で出血した男性は、女性の月経や出産に対する理解や連帯を象徴すると解釈されることがあります。
身体改造として行われる現代のサブインシジョン
現代では、一部の身体改造愛好者たちの間でサブインシジョンが行われています。医療行為とはならないため、医師によって施術されることはありません。
身体改造としてのサブインシジョンは、タトゥーやピアス、スカリフィケーション(皮膚を切り裂くことで文様を刻む身体改造)、インプラント(皮膚の下に異物を埋め込む身体改造)などと同じく、自己表現やアイデンティティの確立を実現する手段です。また、性的な快楽を得たり、支配・被支配関係を強化したりする場合にも、しばしばサブインシジョンが選択されます。一方で、自己否定やトラウマなどのネガティブな理由から、自らのペニスを切開する男性もいます。
インターネット上では、自らサブインシジョンを実施した男性たちが、フォーラムやSNSなどでその体験を共有しています。たとえば、海外の掲示板「BME(Body Modification Ezine)」では、サブインシジョン実践者による詳細なレポートや写真、体験談が投稿されています。性的な快感の増強を目的として行ったという証言もあります。

サブインシジョンに伴う医学的なリスク
身体改造としてのサブインシジョンは、医師によって行われるわけではないため、医学的なリスクを伴います。DIYで、もしくは他者によってペニスを切開することは、時として生命を危険にさらすこともあります。
切開により尿道が外部に露出するため、尿路感染症(UTI)のリスクが大幅に上昇します。雑菌が尿道から膀胱や腎臓へ侵入するためです。
サブインシジョンによって海綿状組織が分割されますが、勃起することは可能です。ただし、組織分割により、常に硬さを保つことが困難になる場合があります。挿入方法を変えたり、挿入しやすくするために水性潤滑剤を使用したりする必要があるかもしれません。
性行為中の摩擦や衝撃によって出血しやすく、裂傷や瘢痕が残ることがあります。血管の切断によって止血が困難になり、重大な出血を引き起こす可能性も指摘されます。また、施術時の器具が不衛生だった場合、HIVやB型肝炎などの感染症リスクも飛躍的に高まります。
排尿にも支障が出がちです。尿の方向が定まらず、常に座って排尿する必要が生じたり、排尿が複数方向に飛び散ったりします。生活の質(QOL)の低下によって、サブインシジョンを実施したことを激しく後悔することにもなりかねません。
さらに、サブインシジョンによって切開されたペニスは、自然には切開前の状態に戻りません。正常な機能を取り戻そうとして縫合しても、切開前と同じになるとは限りません。

ペニスを切り裂くのを想像するだけで、僕は萎えてしまうよ。亀頭増大やシリコンボール挿入ならまだ理解できなくもないけど、サブインシジョンには全くメリットを感じない。

サブインシジョンのような身体改造を実践する連中は、メリットがどうこうを考えてるわけじゃないと思うぞ。「理想の自分」が頭の中にあって、それを実現する手段として、チンポを切開するんじゃないのか?

そういう男性もいる一方で、自傷行為の延長としてサブインシジョンをする男性もいると思うわ。宗教的・文化的な背景のある儀式とは違って、現代の身体改造は実践者によって目的がバラバラだから、一概に「こうだ」って言えないのよ。
コメント